2017年本屋大賞ノミネート作品になった【ツバキ文具店】シリーズ、続編【キラキラ共和国】に続く最新作のご紹介です。
【ツバキ文具店】といえば、NHKドラマ10で放送され、主演の多部未華子さんのイメージにぴったりのとても素敵なドラマだったのが記憶に新しい、と思ったら、放送されたのは2017年だったということにショック(笑)
時の流れは年々早くなりますね・・・
主人公鳩子は文房具のお店「ツバキ文具店」を営みながら、代書屋として人々の思いに寄り添いながら手紙の代筆をしています。
物語に出てくるキャラクターが実に個性的で、代筆の依頼も一筋縄では行かないものばかり。
文房具屋さんらしく、手紙を何で書くのか、何色で書くのか、便箋は何を使うのか、字体をどうするかといった鳩子なりの深い想いを乗せて書き上げる姿がこの物語の面白いところ。
そして、文房具は一つ一つは小さいけれど、手紙を書くってなんてクリエイティブなんだろうと思ったりして。
組み合わせは無限大です。
舞台は鎌倉ということで、小説の中には鎌倉に住む人々の日常が散りばめられています。
実在のお店や地名が出てくるので、土地勘のある方にはもちろん、観光で行かれる方にも鎌倉の色んな顔が浮かんできてとても興味深い物語です。
わたしはつい先日、鎌倉散歩をしてきたばかり。
散歩をして感じた静かに流れる鎌倉の空気感も一緒になってより一層楽しむことができました^^
鎌倉で生活する人々の日常を想像しながら散歩をすると、また違った一面に出会えるかもしれませんね。
まだ【ツバキ文具店】を読んだことのない方も最初からこのシリーズを楽しんでもらいたいので、第1作からご紹介します!
【ツバキ文具店】 小川糸
鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙……。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。
引用 幻冬舎より
【キラキラ共和国】 小川糸
亡き夫からの詫び状、憧れの文豪からのラブレター、大切な人への遺言……。
祖母の跡を継ぎ、鎌倉で文具店を営む鳩子のもとに、今日も代書の依頼が舞い込みます。
バーバラ婦人や男爵とのご近所付き合いも、お裾分けをしたり、七福神巡りをしたりと心地よい距離感。
そんな穏やかで幸せな日々がずっと続くと思っていたけれど。
『ツバキ文具店』続編。引用 幻冬舎より
【椿ノ恋文】 小川糸
「いつか」ではなく、今、大切な人に伝えたい。
累計70万部のベストセラー、「ツバキ文具店」シリーズ最新作。鎌倉と小高い山のふもとで、代書屋を営む鳩子。家事と育児に奮闘中の鳩子が、いよいよ代書屋を再開します。可愛かったQPちゃんに反抗期が訪れたり、亡き先代の秘めた恋が発覚したり、新しく引っ越してきたお隣さんとの関係に悩まされたり……。代書屋としても、母親としても、少し成長した鳩子に会いにぜひご来店ください。
引用 幻冬舎より
代書屋とは?
この物語を読むと、鳩子の手紙の代筆は、依頼人の代わりに文章を考えるところから始まっており、とてつもなく難儀な仕事と思ってしまいますよね(笑)
古くは明治時代初期に、一般庶民の識字率が低かったため、依頼人に代わって手紙や書類を書いてあげる仕事から始まったそうです。
現代では、「行政書士」や「司法書士」の通称で使われています。
代書屋は、特別な資格がなくてもできますが、扱える書類には法律上の制限があります。
一方、行政書士は、国家資格を持ち、法律に基づき特定の書類作成や法的手続きの代行が可能です。
字を書くのが苦手な人に代わって代筆をしてあげるだけでなく、時には手紙の内容まで考えてあげる仕事があったなんてちょっとびっくりしましたが・・・確かに、第三者に文章を考えてもらって、自らの考えを整理してもらえることってあるのかもしれません。
世の中にはいろんな仕事があるんだなあ☆

