先日の投稿でクランベリージャムに合わせて焼いたカンパーニュのお話です。
カンパーニュとは、正式名称「パン・ド・カンパーニュ」「田舎パン」という意味です。
パリ近郊の田舎で作られ、パリに持ち込まれて売られていました。
フランスパンの一種で大きなドーム型やラグビーボール型が多く、ライ麦や精製度の低い小麦粉にルヴァンといわれる発酵種が使われます。
大きなずっしりしたパンで、料理に合わせたり、甘いジャムやハチミツ、チョコレートにもとっても良く合います。

カンパーニュを焼くときにいつも参考にさせていただいているこちらの本。
ムラヨシマサユキさんの【campagne カンパーニュ】
前半のページには、この本に掲載されているカンパーニュたちが美しい写真集のように載っています。
基本のカンパーニュとして、ポーリッシュ種というあらかじめ粉の一部にイーストと多めの水を加えて発酵させた生地を使います。
季節の気温や時間に左右されることのない冷蔵庫でゆっくり時間をかけて発酵させる方法をとることで、生地をじっくり熟成させ日持ちのする美味しいパンが焼ける方法を教えてくれます。
私のように、すぐに焼きたい!という人のために、ポーリッシュ種を使わないでその日のうちに作れるレシピも教えてくれるので助かります。
そして、今回私が焼いたように、鍋で焼く ❛❜高加水カンパーニュ❞ が本当に美味しい。
基本のカンパーニュよりも水分を多めに入れて焼くことができ、予熱をした鍋に蓋をして焼き、途中で蓋を取ってカリッと焼き上げます。
家庭用オーブンで、きれいにクープを開かせるのは素人にはとってもハードルが高いのですが、腕が上がったような楽しい気持ちにもなれちゃったり。
何より、外はパリッと、中はふんわりもっちもちのとっておきのカンパーニュが食べられます。
わが家では、フランス生まれの「STAUB(ストウブ)」を使っています。
とっても人気の鋳物ホーロー鍋で、重い蓋の密閉性により無水調理やオーブン調理が得意です。
基本のカンパーニュの他には、
・チョコレートのカンパーニュ(サイコー☆)
・定番のレーズンのカンパーニュ
・聞いただけで素敵な響きの、栗とベリーのプティカンパーニュ
・お酒に合いそうな、ドライトマトとハーブのカンパーニュ
など魅力的なレシピ達がたっぷり。
最後にはカンパーニュをアレンジしたサンドイッチやおしゃれなサラダとスープが載っています。
こんなカンパーニュのカフェがあったら行くのにな~
自分で作れたら素敵!と思いながら、私は専らレシピ本そのものが好きなもので、ただただ幸せな気持ちで眺めていつも同じものを作ってしまうのがちょっとした悩みだったりします(笑)
ケイジャンチキンのサンドイッチは絶対作るぞ!
きっと。。

【ムラヨシマサユキのお菓子 繰り返し作りたい定番レシピ】

こちらのお菓子の本もとってもおすすめ。
マドレーヌから始まって、焼き菓子、冷たいデザート、そしてショートケーキなどの特別な日に食べたいケーキやドリンク、ジャムまで、この本さえあれば家で食べるおやつには十分すぎるくらいです。
お菓子作り初心者の人も、作りなれた人も楽しめる本です。
派手さはないけれど素朴で温かいお菓子たちが、素敵な写真とムラヨシさんの優しい語り口で勢ぞろいしています。
眺めているだけでも幸せな気持ちになれますよ。

ムラヨシマサユキさんは
2024年12月に急性心筋梗塞のために
46歳の若さでお亡くなりになりました。
たくさんの素敵な著書を遺され、
日々の生活にそっと温かく寄り添ってくれるようなレシピ達を
私はこれからも使わせていただきます。